2007年5月15日火曜日

こんな文章書いてみました

とある国(と言っても文を読み進めればわかりますが、オーストラリアです。笑)に住んでいる日本人の方々が、その国の人々に向けて日本を紹介している冊子に寄稿すべくこんな文を書いてみました。
私が日本語で書き、先方で英訳してくれる。
『英語で450文字程度だから日本語にしたら2000文字程度』なんて気持ちで書いたら2400文字くらいになってしまい、挙げ句に“日本語で400文字程度”だったことが判明。
大幅に割愛・・・と言うよりも伝えたい内容だけとりあげ、全く別物の文章に早変わりしそうな予感・・・(^^;
と言うことで、ここにはノーカットで掲載しちゃいます。
くれぐれも、外国人向けの内容だと言うことをお忘れなく・・・

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日本の北の片田舎で昼からお酒をたしなむ方法
ニセコひらふスキー場に滞在し、グローサリーを買おうとした人、小樽や札幌へデイトリップに行こうとした人、ツアー会社が手配する送迎バスを使わずに自力でルスツリゾートへ滑りに行こうとした人、そしてもちろん最寄りの日本の田舎町を散策しようという好奇心に駆られた人ならば須く倶知安の市街地にその足を踏み入れたことがあるはずだ。

この町には寂れたとはいえ農業のような地場産業の他にも、まだ支庁も、自衛隊の駐屯地もあるため、近隣の町村よりは若干見栄えのする商業地区が存在する。

もちろん町の真ん中から15分も歩けばキタキツネに出会えるような田舎町。商業地区とは言ってもほんのわずかなエリアにさほど濃くない密度で様々な商店が集まり、おおよそ“商業”という言葉の持つイメージとはかけ離れた、平和で穏やかな時間が流れる地区である。

そこには観光地という意識が色濃くは反映されていないため、初めて足を踏み入れた人は少々とまどいを覚えるかもしれないほどそこで働く人々は素っ気なく、場合によっては商売をしているのか休業しているのか判断に苦しむ店舗も見受けられる。

しかし、ちょっとだけ勇気を持って挨拶をしたり、探している商品について尋ねてみたりしてみると、その素っ気のなさが単に人々のシャイさ故のことであると容易に理解できるであろう。道行く人々は素敵な笑みと片言の英語で挨拶を返してくれるし、店員はとても親身になってあなたの希望する商品を探そうとしてくれるはずだ。

そんな見かけと実際のギャップを理解し楽しむことが出来るようになったところで、もう一歩だけディープな部分、普段は観光客がめったに足を踏み入れることのない所を覗いてみようではないか。

バケーションと昼から飲むアルコール飲料が切っても切り離せないと言うことは、もはや世界のスタンダードと言っても過言ではあるまい。実際、スキー場内や界隈のレストランやカフェでは気軽にビールやワインをランチタイムから楽しむことが出来る。それらの店舗もそれが当たり前だと考えているし、メニューにも明示してある。

では、前出の市街地にある飲食店ではどうだろう。

寿司屋や蕎麦屋で昼からビールを飲むことは比較的容易だ。一部のお店ではまるで裏目ニューのように、わかっている人しか頼めなさげな雰囲気を漂わせているが、基本的にオーダーすれば何の障害もなく目の前に冷えたジョッキか、茶色のビンと小さなグラスが置かれるはずだ。特に蕎麦屋で蕎麦と一緒に日本酒をたしなむことは、通の証、高等芸の一種だ。オーダーするお客にもそれなりのレベルを求められるが、バッチリ決まれば店主も一目置く上客に早変わりだ。

しかしワインやカクテルとなると話は違うし、そもそも食事を主体とするお店ではなく、パブのような楽しみ方をする場所となると、とたんに話は行き詰まる。

『昼からビールが飲みたい・・・って言われても、そんな場所、倶知安になんかねぇ〜べや』とは、とある観光案内所を任されている人の悲鳴にもにた愚痴である。これだけ多くの外国人観光客が訪れるようになったにもかかわらず、翻って我が町を見つめてみれば、そのニーズに応えられる店舗・施設のなんと少ないことか・・・と。

では、本当に昼から“パブ的”にアルコールをたしなめる場所など倶知安にはないのだろうか。

もちろんありますとも。

私の知っているだけでも2軒はあるから、実際の所キチンとリサーチをすればあと数軒は増えそうだ。

ではどこにあるのか。

前出の市街地にはバーや居酒屋、寿司屋が集まり、夜ともなると各店舗のネオンや通を照らす街灯の明かりでボンヤリと浮かび上がる一角がある。JR倶知安駅を背にして2ブロックほど歩き、左手におれたあたりの一角がそれだ。主に夜の営業をメインとしているエリアだから、昼間の間は人通りもほとんどなく、一見営業している飲食店があるとは想像しがたい通だ。

その中に、明らかに寿司屋や蕎麦屋とは異なった趣の入口で、よく見ると『営業中』と日本語の小さな札を掲げているところがある。そうと知らなければ、日本人だって気軽には入ろうという気にならない入口だが、ここは世界一安全な国日本である、間違って入ったとしても誘拐されたり銃口を向けられるようなことにはならないのでご安心を。店舗の中は決して明るくはなく、場合によっては店主は店の奥にいて誰もいないかもしれない。しかし、店内にはジャズっぽい音楽が流れ、間違いなくカウンター越しの壁にしつらえられた棚には様々な酒類が置かれ、カウンターのサイドにはビアサーバーの存在が確認できるはずだ。

そんなお店を見つけたら、カウンターに座り少しゆっくりと、かつ明瞭にお目当てのものを注文しよう。
そして注文の品が運ばれてきたら、大げさなくらい満面の笑みで『ありがとう』と言ってみよう。
きっと店主は少しはにかみながら、しかし嬉しそうに『from Australia?』と尋ねてくるはずだ。

ここまで来たら、素敵な昼のひとときは約束されたも同然。ちょっとアンニュイな空間でたどたどしい英語とたどたどしい日本語でのやりとりを楽しんでみてほしい。

と、ここでそんな楽しい時間をより有意義なものにするマナーを少し。アルコールを楽しむ場所があるのは万国共通なれど、そのマナーは“郷に入っては郷に従え”。日本のことわざにある、『旅の恥はかきすて』なんてならぬよう、次にその場所を探し当てる御仁の為にもスノビッシュにお楽しみあれ。
○ ビール一杯で長時間粘らないこと。
○ 奇声や大声を出してはしゃがないこと。
○ ピーナッツのからや食べかすを散らかさないこと。
○ 営業時間を超えて居座らないこと。
○ 明朗会計でよろしく。

では、Have a nice holiday in Niseko!

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